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自立訓練法


日頃、お客様と話していたり、施術中に思うことなのですが、現代に生きる私たちは、リラックスしたり脱力するということが苦手なようです。

それは、テレビをはじめとした娯楽、そして、仕事や生活の中で起きる様々な出来事が、あまりにも多く、情報過多になっているのが原因のひとつなのかもしれません。

眼や耳から入ってくる情報だけでなく、外から襲いかかってくる多くの情報をできうる限り少なくし、自己の内面に意識を向けて、ゆったりと心身のリラックスを手に入れるための練習が自立訓練法です。

ストレスの解消法としては、風呂に入る。買い物をする。音楽を聴く。酒を飲む。など、人それぞれに方法があることでしょうが、今回は、私も瞑想の合間に行っている、自立訓練法という何となく面倒くさそうであり、ややこしげな名前ですが、できるようになると、簡単で効果の高いストレス解消法を試してみてください。


具体的に、どのように行うかというと

できるだけ静かな暗い部屋で、仰向けになり、軽く目を閉じて、全身の力を抜きます。

その後、公式(手足が重たい等)を唱えるわけですが、先にも書いたように、現代に生きる私たちは脱力するのが苦手だったり、唱える公式を上手くイメージできないという方がいらっしゃるのが現実です。はじめは、あまり意識せず、練習ですから軽い気持ちで行ってみてください。

上手く脱力できたら(と思ったら)、以下の公式(数学や物理でもないのに公式というのに違和感を覚える方もおられるかもしれませんが、自律訓練法を行っている人たちは櫛木と呼んでおりますので、ここでもそれにならいます)を唱え、言葉と体のつながりをイメージします。

「気持ちがとても落ち着いている」と唱えながら、気持ちがとても落ち着いている自分をイメージし、感じるのです。

基礎公式 「気持ちがとても落ち着いている」
第一公式 「手足がとても重たい」
第二公式 「手足がとても温かい」
第三公式 「心臓が静かに打っている」
第四公式 「呼吸が楽にできる」
第五公式 「お腹が温かい」
第六公式 「額が涼しい」


途中で公式がわからなくなったり、イメージができなかったりと、いきなりすべての公式を行うのは無理があるでしょう。はじめは、基礎公式だけでも構いません。徐々にイメージをふくらませ、脱力に努めてください(努めるといっても、力まないでくださいよ。あくまでもリラックスです)。






それでは、リラックスした状態から、「気持ちがとても落ち着いている」という公式を唱えながら、気持ちがとても落ち着いている感覚を味わってみましょう。このあたりから苦手になってくる方が多いのですが、言葉ではわかっていても、気持ちが落ち着いているという感じや、手足が重たいというのが、感覚的に掴めないという方が多いのです。集中しようと思えば思うほど、意識は違うところへと行ってしまうことがありますので、なんとなくボーーーーッとして体だけを感じるようにしてください。

このように繰り返し、第二公式までイメージできるようになれば、ある程度の効果を期待できます。

慣れてきたら、第六公式まで通して行ってみてください。


最後に、終わり方を書いておきます。

手足の重さや暖かさを感じることができなかったとしても、自律訓練法を終える時には必ず行ってください。

指先をゆっくりと動かし、両手で二三回グー、パーを繰り返します。その後、両手で握りこぶしをつくり、胸元に強く引き寄せ、つぎに思いきり手を伸ばしながらこぶしを開きます。

次に、背骨を大きくそらせて背伸びをしながら、腹式呼吸を2、3回行って終了です。

途中でやめる時でも、上手くイメージができなかった時でも、自立訓練法を終える時には、上記の行程を経ることは重要です。一連の工程として、毎回行ってください。

日頃から瞑想をしている方でしたら、苦もなくできるかもしれませんが、いきなり体を内観することは難しいことでしょう。軽い気持ちで始めてみてください。なかなか上手くいかない方は、メールをいただければ、もう少し詳しくお答えさせて頂きます。




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