子供の頃、「ちゃんと坐っていなさいと」注意をされていた方もおられることでしょうし、大人になってからでも、ご自身の姿勢が悪いと思っている方もおられることでしょう。電車に乗ったときなど、他人の姿を見て、ふと、なにかを感じたことなどもあるかもしれません。

姿勢が悪いと、人間の体というものは正直なもので、様々な所に異常が生じてくるものです。もし、あなたも次のような症状を感じているようであれば、その原因は「姿勢」にあるかもしれません。

　頭痛が続く
　目が悪くなってきた
　歯の噛み合わせが悪い
　疲れやすく、とれにくい
　胃腸の調子がどうも良くない
　なかなか寝つけない 。寝覚めも今ひとつ
　肩こりや腰痛などが、なかなか良くならない

いかがですか・・・

ひとつくらい、あてはまるものはありましたでしょうか。
二つ三つとあった方は、ご注意ください。体のバランスが崩れているかもしれません。


では、どうして体は歪むのでしょうか

この地球上には、重力があるのは、ご存じでしょう。重力だけならまだ良いのですが、自転もしている。その地球の動きが、絶えず体に影響しているとしたら、結構大きな問題ですよね。この重力と自転に対して、どのような位置関係にあるかによって、体の疲れ方や使い方は大きく違ってくるようなんです。無理のある姿勢をとり続けていると、重力の影響が強くなり、体への負担が強くなるんでしょうね。普段、私たちはいちいち重力のことを考えながら行動していません。生まれる前からあるのですから、当たり前なのです。空気と同じような存在です。その重力が、少しずつ体をゆがめているとしたら・・・大変です。でも、重力を味方につけると、意外と心強いですよ。重力に逆らわない姿勢を考えていきましょう。

もうひとつ体を歪めていることとしては、普段の何気ない行動でしょうか

人は右利きか左利きかによって、その体の使い方は大きく違ってきます。体の左右どちらかをよく使うことになるから、左右均等ではなく、どちらかに歪みが生じてしまうなどという単純なことではなく（それも重要なことなのですが）、この世の中のほとんどは、右利き用に作られているという現実です。左利きの人は、意外なところで体に負担がかかっていることが多いようです。


スポーツなどもそうです

同じ側ばかり酷使することで体の一方に負担がかかり、体が歪みやすくなる。ゴルフや野球、テニス、バドミントン、卓球など、道具を使うスポーツによく現れる問題のようです。

本題の姿勢ですが、人間は坐っているときよりも、立っているときの方が体に与える負担は少ないと思われます。特に腰に与える負担が大きいのですが、酷い腰痛の方は、「うんうん」と、頷いておられることでしょう。


では、正しい立ち方とは、いったいどのような立ち方なのでしょうか

多くの方は立っているとき、どちらかに重心か偏っていることでしょう。利き足に多くを乗せている方も多いでしょうし、交互に体重を移動している方もおられることでしょう。両方の足に均等に体重をかけることが望ましいといわれていますが、これが、意外と難しものです。私は、「天から引っ張られている感覚で」と、よく話させて頂いていますが、ピノキオの気持ちになって、糸で吊されてみてください。何となく面白い感覚が体に伝わると思います。頭が上から引っ張られているような感じを意識しましよう。


すでに話させて頂いたように、人間は立っているときよりも、坐っているときの方が体に与える負担は大きいですから、坐り方にも気をつけて頂きたいのですが、正しい坐り方というのはないようです。腰が痛い人には、正座がよいようですが、膝が痛い人には向きません。かといって椅子が良いかというと、これも問題が多いようです。結局、その人が一番楽なのではなく、その人の体になるべく負担のかからない坐り方が良いのでしょう。
最終的には、同じ姿勢で長時間坐り続けないというのが、良いのではないでしょうか。
床や椅子に坐るときの補助商品も多数販売されておりますが、どれも一長一短あり、これを使えば大丈夫といった商品を見つけ出すのは難しいでしょう。同じ姿勢を長く続けず、時々立ち上がり、できれば歩くことをお勧め致します。


歩くときの姿勢としては

最近ウォーキング・スクールなどが流行っているのを見ていると、多くの方が関心を持っているようです。本もたくさん出ていますし、ネットで検索すると、膨大な情報があることでしょう。
ひとついえることは、仙骨を立てるということでしょうか。意識をしながら、しっかりと歩いてみてください。