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よく噛む



一説によると、日本人は、一回の食事で戦前の半分程の回数しか噛まなくなってきているらしいです。戦前の食事は、純和風。麦などの雑穀やいも類、根菜類、乾物がよく食べられていたようですから、よく噛まないと飲み込むことができないので、顎を動かして、しっかりと噛んでいたいたのでしょうね。 驚くことに、鎌倉時代は、現在の四倍も噛んでいたらしいのです。食生活の変化も、絶大といえるでしょう。食事時の姿勢にも大きな影響を受けていると考えられます。ダイニング・テーブルが普及して以来、椅子に腰掛けて食事を摂る家庭も増えてきていると思いますが、外食時などでもほとんどの場合、椅子に坐ることが多くなってきました。小さな子供は床に足が届かず、ブラブラさせながら箸を口に運んでいるという光景をよく見かけます。このように、足を床に着けない状態では、力は入りにくく、噛む回数も減る傾向にあるようです。子供の頃から、あまり噛まずに飲み込む習慣がついてしまうと、大人になってからも、変わらず飲み込むようになってしまうことでしょう。流行の早食いなど、テレビで放送している場合ではないのです。学校の椅子なども、気をつけて頂きたいものです。

今日の体調は色々な要素が組み合わさってつくられていると思います。


何をどれくらい食べたか。
何時間眠れたか。
いつもと違うことをしなかったか。
心配事があるか。

などなど、挙げていくときりがなくなりそうです。ですから、食べたもの抱くに注意を向けることには、いささか無理がありますが、健康食を摂ることは悪いことではありません。他のページでも書きましたが、最近は食にこだわる方も多くなってきています。
ですが、体によいものだけを食べ続けることはできませんし、食べることができたとしても、食べ方によっては効果が期待できないこともあることでしょう。完全な無農薬食品で食卓を飾ることは、不可能に近いことだともいえます。



私の知人の中に、肉類を食べると便秘になったり体調を崩してしまう人がいます。
毎日、大量に肉を食べ続けると、多くの方は便秘になり、肌も荒れてくることでしょう。東洋人の肌が、きめ細かく美しいといわれるのも、野菜や根菜類を中心とした食生活が長く続いてきたからなのではないかと思います。だからといって、肉を食べない方がよいといっているのではありません。要はそれを消化分解できて、しっかりと排出できているかが問われるのではないでしょうか。

もう一度、噛むということについて考えてみることもよいことだと思います。

唾液には様々な機能があるようです。


抗菌作用

粘膜保護作用

再石灰化

ph緩衝作用

消化作用

自浄作用


などがそうです。

フムフムといったものの中に、「?」が点灯したものもあるでしょうか。
一つ一つについての説明は、次の機会にさせて頂きますが今回は、消化作用について書いておきます。



人間の消化器官は、口から始まり、食道を通り、胃・十二指腸・小腸・大腸を経て直腸へと続きます。それぞれに役割があり、消化から吸収へと、分担しています。口腔内は咀嚼だけではなく、消化器官としての重要な役割も担っています。人間は活動するためのエネルギー源としてブドウ糖を使用しています。摂取する食物はブドウ糖の状態ではなく、ブドウ糖が結合したデンプンの形で炭水化物の中に含まれています。デンプンの状態では分子構造が大きすぎて、身体に吸収することが出来ないため、唾液中の酵素であるアミラーゼでデンプンを加水分解しています。分解されたデンプンはブドウ糖二分子のマルトースとなって、腸粘膜で分解され吸収されます。こう書くとなにやらややこしいかもしれませんが、デンプンを分解して、ブドウ糖をにするには、唾液が不可欠だということです。よく噛んで、唾液を分泌することは、栄養の吸収にとって重要なのです。


よく噛むと、どのような効果が得られるのでしょうか

食べ物を細かく噛み砕いて、消化酵素を含むだ液と混ぜ合わせることによって「消化を助ける」のはもちろんですが、だ液がたくさん出ることによって「虫歯を予防」する効果もあるらしいのです。虫歯は、虫歯菌によって起きますが、だ液には虫歯菌が作る酸を薄める働きがあるのです。よく噛んで、だ液がたくさん出ると、虫歯菌もおちおちしていられないということなのでしょう。

近頃では、歯の本数が減ってきているということを聞きます(進化の過程といって良いのかわかりませんが)。そうではなくても、歯並びの問題が指摘されています。これらも、噛まなくなってきたことによる現象ではないでしょうか。
噛むことによって、顎は発達します。最近の子どもは、よく噛まなくても食べられるやわらかい食事をとることが多いので、顎が十分に発達できないのかもしれません。小顔がもてはやされる時代ではありますが、永久歯の生え揃うスペースが不足しているのは如何なものでしょう。お子さんの歯をよく見てください。乳歯が、すき間なく並んではいませんか? 一見、歯並びがよく見えるかもしれませんが、永久歯が生えてくると、矯正が必要になるやもしれません。子供の歯は、成長とともに、スキスキになる位がちょうど良いのです。できるだけよく噛む習慣を身につけていきましょう。

噛むことによって、顎の運動が脳に伝わって、脳の働きを活性化してもくれます。情緒が安定して、脳の活性化にも役立つとしたら。今日からでも、一口五十回を目指してみませんか。はじめは、三十回くらいから初めてみても良いと思いますよ。慣れてきたら、口の中に食べ物なくなるまで噛み続けてはいかがでしょうか・・・




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