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胡座というもの


床に坐る上で、比較的体に優しいのは胡坐なのではないかと思っております。
ですが、胡坐は胡坐でも、私が理想としているのは皆さんが普段坐っている胡坐ではなく、骨盤の捻じれが少なく、骨盤が後ろに倒れすぎない坐り方です。

ここで質問ですが、脚を組むとき、貴方は右が上ですか? 左ですか?

ほとんどの人は、同じ組み方をし続けているのではないでしょうか。
腕を組んだり、指を組んだとき、左右を変えると違和感を感じる人は多いと思いますが、脚を組んだ場合にも、違和感を覚える方は多いものです。中には、右を上にできても、左はできないといわれる方もおられます。
最近では、女性でも正坐ができないといわれる人も多いようですが、胡坐をかけない人も多いようです。正坐のほうは、正坐のページで書かせていただくとして、ここでは、胡坐について書かせていただきますが、胡坐をかけない人は、ほぼ決まって股関節が硬く、可動域が狭くなっています。ですから膝が立ち、腰が後ろに引っ張られるような感じになり、中には、ゴロンと転がってしまう人がいるほどです。「私は、体が硬くって」と、自慢げに話す方がおられますが、固すぎて良いことはほとんどないことでしょう。今現在は問題なくても、将来的なことを考えると、「・・・?」と、思ってしまいます。特に、股関節は重要な関節のひとつですので、最低限の可動域は確保したいものです。



それでは、胡坐のかきかたですが

普段、私が坐っている形を書いてみます。
これは、以前酒の席で程よく力の抜けたおじいちゃんが坐っているのを見て、まねしてみたところ、非常に坐りやすかったので、私なりに改良を加えた坐り方です。

はじめにも書きましたが、骨盤の捻じれが少なく、後ろに倒れすぎないのが、私の理想としている形ですので、脚は組みません。重ねないということです。坐禅を組むときに足をふくらはぎの上に乗せる方法がありますが、普通に胡坐をかけない人には、到底無理な話です。坐禅の坐り方は、ある意味、理想に近いものがありますので、それを崩した形だと考えてください。

酔ったおじいちゃんは、左脚を胡坐をかく時のように折り曲げ、右脚は前方に投げ出され、左脚の前方30cmほどのところに、踵が緩やかに置いてあったのです。気持ちよさそうに体を揺らしていたおじいちゃんでしたが、骨盤が、後ろに倒れ気味だったのが、ちょっと残念ではありました。

そこで、提案です

おじいちゃんの右脚を左足に並べるように近づけると、さらに骨盤にとって負担のいない坐り方になります。もう一つ加えるなら、仙骨を立ててみてください。安定感が増し、畳の上が苦痛ではなくなることでしょう。




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